デボラ・インストール(小学館文庫)
久しぶりにジャケ買いしました。
読み終わって余韻に浸りながら改めて見ても、
酒井駒子さんのカバー画がとても素敵です。
舞台はイギリス南部の村。
ある朝、主人公のベンは自宅の庭で壊れかけた旧型ロボットのタングを発見する。
作り主を探そうと、アメリカへ向かうが。。
タングの愛らしさには、作者の子どもの言動が大きく影響しているよう。
どうりで、私も読みながら自分の息子と重なる部分を見つけ、何度も笑いました。
ベンとタングの旅が中盤に終わり、
あれ、まだこんなにページが残ってると思っていたら、
そこからがまたあたたかい物語でした。
きっと映画化されると思うので、その前に読めてよかった。
続編も読もうかなぁ。
僕は喉に大きな塊が詰まったようになり、何も言えなくなった。目の前にいるロボットは"何で"の概念を理解できず、動機というものの意味も掴めずにいる。許すということを教わったことがないから、自分が人を許しているのかどうかさえわかっていなかった。そんなタングが、人が持つ数ある複雑な感情の中で理解したものは、愛だった。
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