転換期を生きるきみたちへ

内田樹 編(晶文社) 
常々、世の中のあらゆることについて、
自分の考えと言葉(それがどんなにつたなくても)を
持つ大人でありたいと思っています。

そして子どもが生まれてからは、
そこに「自分の子どもにもわかるように」という
高いハードルがかかりました。

これはそのお手本になるような一冊。
特に私のように、世の中の動きにうとい、
と自覚のある30代にはおすすめです。

世の中の枠組みが大きく変化し、既存の考え方が通用しない歴史の転換期に、

中高生に向けて「これだけは伝えておきたい」という

知見を集めたアンソロジー。

言葉の力について、憲法について、愛国心について、
科学的態度について、消費者マインドについて、
弱さや不便さに基づいた生き方について。。

よだれが出るような豪華な執筆陣ですが、
あえて普段読まない人を挙げるとすれば、
小田嶋隆さん、岡田憲治さん、白井聡さんがよかったです。

これまで、ひたすらに欲望を煽り立て、というか欲望の捏造のようなことまで行って、つまりは、要りもしないものを買わせることで、経済発展を実現してきたわけですが、今日の世界経済の全般的な停滞は、その手法が限界を迎えつつあることを示しているようにも見えます。
(白井聡『消費社会とは何か━━「お買い物」の論理を超えて』より)


▲a piece of cake 4u▽

ひと切れのケーキの力を信じて。 from岡山