憲法という希望

木村草太(講談社現代新書)
TV「報道ステーション」で知った木村草太さん。
見た目通りの真面目~できっちりした文章の組み立てをするのだけど、
語り口は柔らかくとても読みやすかったです。

ケンポウって、私にとっては“平和な日本”のイメージと重なっていたのですが、
それが揺らいだのが、一昨年の安保法案をめぐる政権与党の態度。

それから、岡山駅前へカウンターにも行ったヘイトスピーチや、
旅行で何度も行っている沖縄の辺野古基地建設問題。

こうあって欲しいと願う平和な日本は、
一国民として願っているだけではだめで、
12条で言うところの「不断の努力」が必要なのだと最近やっと理解できた気がします。

本書にある「憲法は国家権力の失敗リスト」という見方や
「憲法を活かす」という視点は新鮮に感じました。
今年はあと二冊、憲法関連の本を読んでみたいと思っています。

  黒人差別は許されないという本当に基本的な倫理観が定着するにも、何年もかかっている。そういう意味では、現在の日本において、権力者の側が違憲の疑いの強い内容を含む法案を無理に通すという現象を見た時に、確かに立憲主義の危機ではあるけれど、今だからこそ、市民の側がしっかりと憲法の価値を考えることができるチャンスである、とも考えられるのではないかと思います。



▲a piece of cake 4u▽

ひと切れのケーキの力を信じて。 from岡山